社会医療法人社団 健友会 中野共立病院中野共立診療所
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しんぶん健友
第26号(2004年8月1日)



 6月に日本テレビの「今日は何の日」で小児マヒ闘争のことが報道された。「報道内容が歪められている。この事実をきちんと知らせないといけない。闘争の事実を風化させないためにも多くの人に伝えたい。」と全国レベルの運動の中心的働き手として活動した落合文次さんは語る。
 日本でポリオ(小児マヒ)は1955年から発生。50年目の夏を迎える。日本中の多くの母親を中心に我が子を守るため、大津波のような大運動がおこった。WHO(世界保健機構)は、「大衆が立ちあがり戦いの結果ポリオを撲滅した世界史的できごと」と評価した。

活動を始めたきっかけ
 中野区大和町では、2年続いて患者が発生。子供の送迎時にポリオの話になり、「我が子にワクチンを飲ませたい」と語ると「我が子だけでなく全国の子に飲ませることを考えなさい」と仲間に怒られ、どうしたらいいか相談し、妻の協力に支えられ落合文次さんは活動を始めた。
 61年4月「東京子供を小児マヒから守る協議会」(マヒ協)を結成、大和町・野方・鷺宮でも大和町八幡幼稚園を会場に結成することになった。「ポリオの大量発生を防ぐのは生ワクの一斉大量投与しかない、厚生省に要求を署名によって集中しよう」と久保全雄先生(中央マヒ協)が提起した。参加は11団体と個人で落合さんが事務局長となった。同時期に江古田沼袋地域でもマヒ協が結成され江古田沼袋診療所が連絡所となった。当時の江古田沼袋診療所の事務長の樋口武さんと落合さんが中心となり働き手として活動。杉並でも西荻窪診療所が中心になりマヒ協を結成した。

「陳情定期便」と言われて
 閉店後子供を背負って熱心に署名を集めて歩く八百屋の若いお嫁さんなど多くの人達が活動に参加。出勤前に高円寺駅頭でビラを配り、地域内の幼稚園を回り、マヒ協のニュースを園児の鞄に入れる協力の要請をした。
 中野の民主医療機関はスライド上映や学習会ビラやパンフを配布した。
 中野マヒ協が中心となり、都衛生局や厚生省へ「陳情定期便」と言われたほど頻繁に陳情を行った。その後足立区でポリオが大流行し、生ワク1千万人一斉投与は緊急課題となる。

お母さん達の 力は強し
 母親達の勢いは凄かった。6月19日マヒ協は厚生省統一陳情を呼びかけた。当日は子供の手を引き、背負う母親を中心に大群衆が厚生省に押しかけた。1千人くらいが庁内に入り母親達で埋まった。部屋は満員、交渉はマイクを使い拡声器で聞かせる方法をとった。とくに足立の母親達の形相は凄く、怒りにふるえる声で訴えた。母親達の怒りと涙に、ついに厚生省は生ワク大量輸入の非常措置を受け入れた。陳情団からワーッと大歓声。ふと隣りの子供を背負う母親を見ると目に涙を浮かべていた。1343万人に生ワクを投与することが決定した。

風呂敷よりも生ワクを
 中和抗体検査を、予防対策の基礎資料を得るため1保健所50名ずつ20保健所1000人を計画。当初、お礼は風呂敷だったが、中野マヒ協は検査協力した子供達全員に生ワク投与を衛生局に約束させた。中野区内では大和町と江古田沼袋地域の2ヵ所で行うことを決定。杉並は除外され、江古田沼袋枠から約半分を回してもらった。大和町の検査結果によると、61名中58名の子供が抵抗力を持っていないことが判明した。7月20日全国一斉に10歳以下の子供に生ワクの投与が実施。8月の発病者は投与対象者では、ほとんど根絶の状態となった。
 そして闘争の5年後、大和町では命を守る砦として、民主診療所をとの声が強まり、やまと診療所が開設された。
 40年以上経った今も、政府の対応は何も変わっていないと落合文次さんは語る。

 

ポリオ(小児麻痺・急性性灰白髄炎)について
 ポリオウイルスが背髄の一部に入り込み、手や足に麻痺があらわれることがあり、多くの場合麻痺は一生残る。感染は1〜2歳の子供が多く、かつては「小児マヒ」とも呼ばれた。弱毒性生ワクチンの投与により発生はなくなり、現在は予防接種として生ワクチンの経口投与が行われている。
 予防接種後も、580万回に1回の割でポリオ同様の麻痺症状が出る場合がある。生ワクチンに含まれるウイルスが腸内で増殖、毒性を回復し、便の中に出て経口感染する。予防接種後1カ月程度はおむつ交換時の手洗いを十分にして感染の予防を!

 


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