今年は大型台風の被害、新潟中越大地震、イラクでは日本人の犠牲者が出るなどつらい出来事が沢山起こりました。患者さんにとってつらいと感じるのは入院生活ではないでしょうか。中野共立病院では入院患者さんに喜んでもらえる企画を準備中です。相次ぐ災害のためにつらい生活を送っている人たちにも笑顔を取り戻してほしいという願いもこめられています。 | 医師がサンタに | さまざまな若い職員の間で入院中の患者さんに季節感を感じてもらえる企画をと誕生したのが病棟のクリスマスです。 毎年クリスマスが近づくと職員が勤務終了後病棟に貼り付ける飾りを作り、自動ドアに白いスプレーで雪景色を描いたりしてクリスマスの雰囲気作りをしています。看護学生受け入れ担当者と青年職員が中心となり企画・運営し、患者さんと共に成長出来る場となっています。よびものは各病棟の医師が扮するサンタ。高校生や看護学生は病棟でキャンドルを手に、クリスマスソングを歌います。友の会の役員たちも積極的に応援します。 | 生演奏にうっとり | 昔はテープの音を使っていた音楽も2、3年前から看護学生や職員でヴァイオリンやフルートなど楽器を演奏。ムードを盛り上げてくれています。ヴァイオリンの生演奏にうっとりする患者さん。いやし効果も抜群のようです。 | キャンドルの光ゆれて | 看護学生担当の加瀬師長は「温かい心の交流を感じることができる貴重な体験」とクリスマスの意義を強調します。 家族と離れ不自由な生活を過ごす患者さんたちは「ドクターや若い学生さんが私たちのためにクリスマスを祝ってくれるなんて!」と異口同音の笑顔。「クリスマスがあるのならもうしばらく入院いてようかしら」という患者さんもいます。 一方、参加する高校生や看護学生は、自分たちの歌う歌やキャンドルサービスに感激し、涙ぐみながら感謝する患者さんの姿にさらに感動します。「家族以外の人とクリスマスを過ごしたのは初めてだけど、病院のクリスマスは一番感動した」と。 | 病院食もクリスマス気分 | クリスマスの日には、病院食もクリスマス気分を味わえるように食事の内容にも気を配っています。星の形のにんじんの乗ったサラダや鶏肉照り焼きやデザートにケーキをつけて。いつもメッセージカードをそえています。今年はどんなクリスマス料理を作ろうか、おいしさを上手に盛り合せるメニューを担当者が相談中です。お楽しみに。 栄養課では、季節にあわせた行事食(お正月やひなまつりなど)を年に6回行ない、調理師さんたちもチームを組んで献立の内容や、メッセージカードを考えます。 患者さんが喜んでくれる顔を日々考え頑張っています。 |